ウォルト・ディズニー（DIS）の２０１８年業績良好。２０１９年も引き続き好調見通し。NYダウ３０の１１

１　２０１９年第２四半期決算
２　２０１８年９月末決算
所感

１　２０１９年第２四半期決算

ウォルト・ディズニー（DIS）が５月８日に発表した２０１９年第２四半期（１２月３０日から３月３０日）決算（米国会計基準）は、

売上高　　１４９億２２００万ドル（２．６％増）

当期純利益　５４億５２００万ドル（８５．６％増）

１株あたり当期純利益　３．５５ドル

と好決算でした。

２　２０１８年９月末決算

１　業績概要

２０１８年９月期は、ライセンス商品が反動減。だが、パークが値上げ、映画があベンチャーズ新作が貢献し補った。動画配信の先行投資こなし、営業増益。税恩恵。２０１９年９月期は映画が反動減でもメディア、パークが着実増。営業小幅増の見通し。

２　各種の指標、他社比較、地域分布など

採用インデックス

ダウ３０、S＆P１００、S＆P５００、ラッセル１０００

S＆P格付け

同業種内順位（全１２８社）（メディア・娯楽）

＜時価総額＞４位

＜売上高＞３位

＜同業種内時価総額１位＞Alphabet

＜ライバル企業＞

Comcast,Time Warner,Netflix

同業種の日本企業：任天堂、サンリオ、東宝、東映

＜テーマ＞

キャラクター・コンテンツ、再編

＜ブランド＞

ABC（TVネットワーク）、ESPN（スポーツ放送）、DISNEY RESORT（テーマパーク）、DISNEY STORE（小売店舗）

＜株主構成＞

機関投資家（６８％）

事業会社（０％）

個人・役員（０．１％）

その他一般株主（３１．９％）

＜事業構成＞

Media Net works-Cable Networks（２８．７）、Parks,Experiences-Domestic（２７．２）、Studio Entertainment（１６．８）、Media Networks-Broadcasting（１２．５）

＜地域別売上高＞

米国・カナダ（７５．８）、欧州（１１．８）、アジア太平洋（９．３）、ラテンアメリカ・その他（３．１）

２　業績詳細

単位は100万USドル

損益計算書

年	売上高	営業利益	営業利益増加	営業利益率	純利益	希薄化後 1株益	1株配	増配率	配当性向
12	42278	8984		21.25	5682	3.13	0.75		23.96
13	45041	9450	5.19	20.98	6136	3.38	0.86	14.67	25.44
14	48813	11540	22.12	23.64	7501	4.26	1.15	33.72	27.00
15	52465	13224	14.59	25.21	8382	4.90	1.37	19.13	27.96
16	55632	14487	9.55	26.04	9391	5.73	1.49	8.76	26.00
17予	55965	15242			9218	5.83	1.60661
17	55137	13988	-3.44	25.37	8980	5.69	1.62	8.72	28.47
18予	58576	15344			10643	7.05	1.6754
18	59434	14837	6.07	24.96	12598	8.36	1.72	6.17	20.57
19予	60526	15204	2.47	25.12	10513	7.01	1.78895
20予	63586	15550	2.28	24.46	10755	7.20	1.89938
21予	66256	16079	3.40	24.67	11259	7.60	1.98962

業績は極めて好調です。利益率も申し分ありません。配当性向が３０％以下です。逆に言うと、配当余力は十分と言えます。

また、増配率は、２０１８年が鈍っていますが、８％以上と高い伸びの実績を残しています。

財務

年	総資産	自己資本	自己資本比率(%)	1株株主資本(USD)	非支配持分	有利子負債	流動資産	固定資産	流動負債	固定負債
15	88182	44525	50.49	26.81	4130	17336	16758	71424	16334	27323
16	92033	43265	47.01	27.09	4058	20170	16966	75067	16842	31926
17	95789	41315	43.13	27.23	4837	25291	15889	79900	19595	34879
18	98598	48773	49.47	32.78	5182	20874	16825	81773	17860	31965

自己資本比率が５０％と良好な財務状態です。

固定資産が多く、１株あたりの株主資本も多く、資産持ち会社です。

流動比率が１００％以下ですが、問題なさそうです。

指標

年	ROE	ROA	設備投資	減価償却	研究開発
16	21.39	16.05	4816	2459	-
17予	21.31	16.56	4158	2728	-
17	21.23	14.89	4134	2738	-
18予	25.76	16.02	4428	2800	-
18	27.97	15.27	4492	2939	-
19予	21.56	15.42	4831	2930	-

ROEが２０％以上を維持し、ROAは１５％前後であり、資本、資産を有効活用しています。良好な経営状況です。

PER（変動しますが、ここでは、９月末で比較しています）

2016年実績　１６．２１

2017年予想　１６．８０

2017年実績　１７．３２

2018年予想　１４．７０

2018年実績　１３．９９

2019年予想　１６．３６

PERが１６から１７％なので、お買い得銘柄です。

特に、NYダウを構成する超巨大優良企業ということを考慮すると、投資家の（将来業績の）期待が薄いためか、割安感が際立ちます。

BPS（一株当たりの純資産）（上表の１株当たりの株主資本）

2017年実績　２７．２３

2018年予想　３０．５９

2018年実績　３２．５１

2019年予想　５０．９７

資産を非常に多く持っています。他では見られないレベルです。これまで積み上げてきた会社の歴史の重みを感じます。

発行済株式数（１００万株）

2016年　1597

2017年　1517

2018年　1488

キャッシュフロー

年	営業CF	投資CF	財務CF	現金同等物	フリーCF	営業CFマージン
15	11385	-4245	-5801	4269	7140	21.70
16	13136	-5758	-7220	4610	7378	23.61
17	12343	-4111	-8959	4017	8232	22.39
18	14295	-5336	-8843	4150	8959	24.05