イーライリリー（LLY）。２０１８年業績増収、増益。２０１９年以降も成長期待できる。

０　２０１９年第１四半期決算
１　２０１８年１２月末決算
１　業績概要
- ２　各種の指標、他社比較、地域分布など
- ２　業績詳細
２　所感

０　２０１９年第１四半期決算

イーライリリー・アンド・カンパニー（LLY）が４月３０日に発表した２０１９年第１四半期（１月１日から３月３１日）決算（米国会計基準）は、

売上高　　５０億９２２０万ドル（前年同期比２．６％増）

営業利益　６億４５１０万ドル（５０．２％減）

当期純利益　４２億４１６０万ドル（２４８．４％増）

１株あたり当期純利益　４．３１ドル

１　２０１８年１２月末決算

イイライリリーのロゴ

１　業績概要

（企業概要）

研究開発に定評がある製薬大手。初めてインスリンを実用化。

糖尿病薬「ヒューマログ」、抗がん剤「アリムタ」、ED治療薬「シアリス」などが柱。骨粗鬆症治療薬「フォルテオ」のほか、新薬の糖尿病治療薬「トルリシティ」「バサクラー」、乾癬治療薬「トルツ」なども急成長。

免疫腫瘍療法のアムロ・バイオサイエンス、ゲノム定義がん患者向け治療薬を手がけるロクソ・オンコロジーを相次ぎ買収。アニマル医療子会社エランコを分離しIPO実施。

（業績概要）

２０１８年は新薬「トルリシティ」が急伸、「トルツ」や「バサグラー」も成長顕著。主力の既存薬「ヒューマログ」「アムリタ」も安定し下支え。開発費抑制、税負担減、再編費用も消え、利益急回復。２０１９年は「シアリス」減見込むも、新薬群の一段成長が補う。開発費増でも買収関連費用減り利益大幅増。

２　各種の指標、他社比較、地域分布など

採用インデックス

S&P１００、S＆P５００、ラッセル１０００

S＆P格付け

A+

NYSE

同業種内順位（全５１２社）（医薬・バイオ・ライフサイエンス）

＜時価総額＞４位

＜売上高＞５位

＜同業種内時価総額１位＞Johnson & Johnson

＜ライバル企業＞

Abbott Laboratories,Amgen,Ariad Pharmaceuticals,AstraZeneca,Baxter International,Bristol-Myers Squibb,AbbVie,

同業種の日本企業：武田薬品工業、アステラス製薬、第一三共

＜テーマ＞

新薬

＜ブランド＞

Alimta（抗がん剤）、Humalog（超速攻型インスリン製剤）、Forteo（骨粗鬆症治療剤）、Cymbalta（抗うつ剤）

＜事業構成＞

Human Pharmaceutical Products（８７．２）、Animal Health Products（１２．８）

＜地域別売上高＞

米国（５６．５）、欧州（１７．２）、日本（１０．２）、その他国外（１２．８）

２　業績詳細

単位は100万USドル

損益計算書

年	売上高	営業利益	営業利益増加率	営業利益率	純利益	希薄化後 1株益	1株配	増配率	配当性向
14	19615	3328		16.97	2390	2.23	1.96		87.89
15	19958	3592	7.93	18.00	2408	2.26	2.00	2.04	88.50
16	21222	3871	7.77	18.24	2737	2.58	2.04	1.02	79.07
17予	22506	5546			4396	4.16	2.09601
17	22871	4931	27.38	21.56	▲204	▲0.19	2.08	1.96	▲10.95
18予	23365	6103			5123	4.86	2.28872
18	24555	6428	30.36	26.18	3232	3.13	2.25	8.17	71.88
19予	24900	6710	4.39	26.95	5517	5.58	2.24647
20予	26123	7685	14.53	29.42	6376	6.55	2.60303
21予	27511	8517	10.83	30.96	7080	7.36	2.67962

２０１８年は、増収増益。２０１８年通期の決算良好

増配年数　４年。

（２００９年〜２０１４年まで、５年間据え置き　　１．９６ドル／年・１株）

連続配当年数：１３２年（１８８５年から２０１７年）（ただし、増配とは限らない）

株価　　　　１１２．８２ドル（２０１９／７／５）

財務

年	総資産	自己資本	自己資本比率(%)	1株株主資本(USD)	非支配持分	有利子負債	流動資産	固定資産	流動負債	固定負債
15	35568	14571	40.97	13.81			12573	22995	8229	12768
16	38805	14007	36.10	13.33			15101	23704	10986	13811
17	44981	11592	25.77	11.04	75	13717	19202	25778	14535	18852
18	43908	9828	22.38	9.76	1080	12847	20549	23358	11888	22191

自己資本比率が、２０１７年から２０１８年減少しています。

PER（変動しますが、ここでは、１２月末で比較しています）

2016年実績　２８．５１

2017年予想　１９．７４

2017年実績　　ー

2018年予想　１６．３０　

2018年実績　３６．９７

2019年予想　２２．１２

割高感があります。

指標

年	ROE	ROA	設備投資	減価償却	研究開発
16					-
17予					-
17	13.35	4.08			-
18予					-
18	30.18	14.47	1221	1567	5307
19予	56.14	15.28	1152	1442	-

ROEは、ROAが増加し、資本、資産を生かせた経営状況になっています。

BPS（一株当たりの純資産）（上表の１株当たりの株主資本）

2017年実績　１１．０４

2018年予想　１２．９９

2018年実績　　９．２９

2019年予想　　８．３５

発行済株式数（１００万株）

2016年　1050.875

2017年　1050.008

2018年　1007.035

キャッシュフロー

年	営業CF	投資CF	財務CF	現金同等物	フリーCF	営業CFマージン
15	2964	+25	-3111		2991	14.85
16	4851	-3139	-559		1711	22.85
17	5615	-3783	142	6536	1832	24.55
18	5524	1906	-5904	7998	7430	22.50