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数値に弱いサラリーマンの少額株式投資

米国株式、投資信託、日々の生活などについて発信します。



ユニオンパシフィック(UNP)2017年業績好調。2018年以降は17年より減少するも、好調を持続

 

1 2017年12月末決算

 

1 業績概要

2017年通期は、天然ガスが価格高の影響で減少する一方、代替商品である石炭が増勢。シェール増産を受け、一般産業向け大幅に増加。燃料高や安全対策費用の負担増を吸収し、2桁の営業増益であった。一時的な税恩恵で純益膨張。2018年も全体的に数量増が続き、営業利益は回復基調の見通し

 

  

(業績概要)

米国最大の鉄道輸送会社。ユニオン・パシフィック鉄道が中核。1860年代から現在まで運行を続ける老舗。鉄道の線路網は米国西部から中部・南部までの23州、32マンマイルを超え、カナダやメキシコに接続する。

営業範囲は、51829km。自社所有は42413km(いずれも2007年)。ちなみに、JR東日本路線の営業キロ、7458km。

1万あまりの顧客を擁し、工業製品、石炭、化学製品、農作物、完成車・自動車部品など幅広い貨物輸送を手がける。

 

 

ユニオンパシフィックの路線図

 

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2 各種の指標、他社比較、地域分布など

 

採用インデックス

S&P100、S&P500、ラッセル1000、ダウ輸送株20

 

S&P格付け

A

 

同業種内順位(全58社)(運輸)

時価総額>1位

<売上高>6位

<同業種内時価総額1位>ー

 

<ライバル企業>

Norfolk Southern,CSX,Kansas City Southern

 

 同業種の日本企業:JR東日本JR東海JR西日本

 

<テーマ>

インフラ投資

 

<ブランド>

 

<株主構成>

機関投資家(81.7%)

事業会社(0%)

個人・役員(0.1%)

その他一般株主(18%)

 

<事業構成>

Railroad(100)

 

<地域別売上高>

米国(89.2)、メキシコ(10.8)

 

2 業績詳細

 

単位は100万USドル

 

損益計算書 
売上高 営業利益 売上高営業利益率 純利益

希薄化後

1株益

1株配 配当性向
12 20926 6745 32.23 3943 4.14 1.245  30.1 
13 21963 7446 33.90 4388 4.71 1.48 31.4
14 23988 8753 36.49  5180 5.75 1.91 33.2
15 21813 8052 36.91 4772 5.49 2.2 40.1
16 19941 7252 36.37  4233 5.07 2.255 44.5
17予 21111 7954 37.68 4650 5.79 2.43685 42.1
17 21240 8147 38.36 10712 13.36 2.48 18.6
18予 22236 8381 37.69 5818 7.59 2.79273 36.8
19予 23171 8938 38.57  6186 8.46 3.04198 34.0
20予 23944 9302 38.85  6485 9.29 3.3475 36.0

 

2017年実績は、予想よりも、営業利益、純利益共に上回った。特に、純利益は2倍以上。

2016年の配当性向は44.5%。まだ、配当余力があります。連続増配は10年間です。

 

財務

 

総資産 自己資本 自己資本比率(%) 1株株主資本(USD) 非支配持分 有利子負債 流動資産 固定資産 流動負債 固定負債
15 54600 20702 37.92 24.38 - 8557 3596 52122 3640 32146
16 55718 19932 35.77 24.43 - 15007 4006 53800 3939 29011
17 57806 24856 43.00 31.83 - 16944 - 57789 - 33400

  

 自己資本比率は、40%に迫り良好です。1株株主資本も20ドルを超えており、歴史の積み上げを感じます。

 

指標 

 

ROE ROA 設備投資 減価償却 研究開発
16 20.83 13.18 3583

2015

-

17予 23.33 14.28 3099 2114
17 47.83 14.35 3092 2107 -
18予 23.41 14.50 3292 2192 -

 

ROEは20%をゆうゆう超えており、ROAも14%を超えており、株主資本、資産を十分生かしています。

 

 

PER(変動しますが、ここでは、12月末で比較しています)

2016年実績 20.45

2017年予想 18.73

2017年実績 10.04

2018年予想 18.02

 

PERは、17、18%程度で平均的です。

 

 

BPS(一株当たりの純資産)(上表の1株当たりの株主資本)

2017年実績 31.83

2018年予想 29.73

 

  

発行済株式数(100万株)

2016年 815.824410

2017年 780.917760

 

キャッシュフロー

 

営業CF 投資CF 財務CF 現金同等物 フリーCF 営業CFマージン
15 7344 -4476 -3063 1391 1488 33.67
16 7525 -3393 -4246 1277 4132 37.74
17 7230 -3086 -4146 1275 4144 34.04

 

 営業CFマージンが35%です。2015年からの3年間素晴らしい業績です。

 

ユニオン・パシフィックの1997〜2018年の20年株価チャート

 

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ユニオン・パシフィックの1980から2002年まで22年間株価チャート

 

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直近の10年間は、ユニオン・パシフィックが、11.6倍、ダウ(3.5倍)と大きく上回っていますが、1980年から2002年はダウ(9.3倍)に対し、ユニオン・パシフィックは、3.87倍とアンダーパフォームしていました。

 

 2 所感

直近の10年間はダウに対して、オーバーパフォームしていましたが、2002年以前をダウとひかくすると、ダウに大きく負けています。

直近の業績が素晴らしいのですが、過去は冴えない銘柄でした。しかし、広範な地域で独占的な事業をしているので、非常に魅力を感じます。

様子を見ながら、購入タイミングを待ちます。

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。