マクドナルド（MCD）の２０１８年減収増益。２０１９年も減収増益の見通し。ダウ３０の１０

１　２０１９年第１四半期の業績
２　２０１８年１２月末決算
所感

１　２０１９年第１四半期の業績

マクドナルド＜ＭＣＤ＞が４月３０日に発表した１９年第１四半期（１月１日－３月３１日）決算（米国会計基準）は、売上高４９億５５６０万ドル（前年同期比３．６％減）、純利益１３億２８４０万ドル（同３．４％減）、１株当たり利益は１．７２ドルだった。

【１９年第１四半期実績】

売上高　４９億５５６０万ドル（３．６％減）

営業利益　２０億９４００万ドル（２．３％減）

当期純利益　１３億２８４０万ドル（３．４％減）

１株当たり当期純利益　１．７２ドル

（　）内は前年同期比

２　２０１８年１２月末決算

１　業績概要

２０１８年通期は、フランチャイズ化に伴い減収。世界全体でメニューのテコ入れや店舗改装が功を奏し客数増。値上げも一部寄与。採算が改善し、営業増益。

２０１９年通期も減収続くが、既存店は全体に堅調。事業再編費用負担増だが、純利益は着実に上むく見通し。中国は関係急悪化避ける想定。

２　各種の指標、他社比較、地域分布など

採用インデックス

ダウ３０、S＆P１００、S＆P５００、ラッセル１０００、S＆Pグローバル１００

S＆P格付け

BBB+

同業種内順位（全１３４社）（消費者サービス）

＜時価総額＞１位

＜売上高＞２位

＜同業種内時価総額１位＞McDonald's

＜ライバル企業＞

Restaurant Brands International,Yum!Brands,Wendy's,Chipotle Mexican Grill,Starbucks

同業種の日本企業：モスフードサービス、日本KFCHD、フレッシュネス

＜テーマ＞

節約、食文化、中国・アジア開拓。連続増配（４３年）

＜ブランド＞

McDonald's（ハンバーガー店）、Big Mac（ハンバーガー）、McSHAKE（アイス飲料）

＜株主構成＞

機関投資家（７３．２％）

事業会社（０％）

個人・役員（０％）

その他一般株主（２６．８％）

＜事業構成＞

U.S.（３６．５）、International Lead Markets（３６．１）、High Growth Markets（１９）、Foundational Markets & Corporate（８．４）

＜地域別売上高＞

ー

２　業績詳細

単位は100万USドル

損益計算書

年	売上高	営業利益	営業利益率	純利益	希薄化後 1株益	1株配	増配率%	配当性向
12	27567	8361	30.33	5464	5.36	2.87		53.54
13	28105	8517	30.30	5585	5.55	3.12	8.71	56.22
14	27441	7967	29.03	4757	4.85	3.28	5.13	67.63
15	25413	7354	28.94	4529	4.80	3.44	4.88	71.67
16	24621	7820	31.76	4686	5.44	3.61	4.94	66.36
17予	22516	8792	39.05	5295	6.52	3.82321
17	22820	8392	36.60	5192	6.37	3.83	6.09	60.13
18予	21032	9099	43.26	5971	7.58	4.1155
18	21025	8579	40.80	5924	7.54	4.19	9.40	55.57
19予	20926	9286	44.38	6174	8.13	4.67679	11.62	57.53
20予	21381	9781	45.74	6493	8.80	4.97755	6.43	56.56
21予	22185	10322	46.53	6862	9.49	5.176	3.99	53.49

業績は極めて好調です。営業利益率は、実績、予測とも充分高く、２０１９年以降も高利益率が続く見通し。配当余力も十分です。

財務

年	総資産	自己資本	自己資本比率(%)	1株株主資本(USD)	非支配持分	有利子負債	流動資産	固定資産	流動負債	固定負債
15	37938	7087	18.68	7.81	不明	24125	9643	28295	2950	27900
16	31023	▲2204	▲7.11	▲2.69	不明	25957	4848	26175	3468	29759
17	33803	▲3268	▲9.67	▲4.12	不明	29542	5327	28476	2890	34181
18	32811	▲6258	▲19.07	▲8.16	不明	31087	4053	28758	2973	39069

流動比率＝１３６％。１５０％を下回っていますが、短期資金繰りは問題ありません。

一方、自己資本比率がマイナス。キャッシュフローが潤沢な企業によくあることですので、問題ありません。

指標

年	ROE	ROA	設備投資	減価償却	研究開発
16	-	22.68	1958	1505	-
17予	-	28.34	1674	1323	-
17	-	25.77	1702	1361	-
18予	-	26.92	2392	1356	-
18	-	25.76	2512	1376	-
19予	-	28.30	2300	1426	-

ROAは２５％以上であり、資産を有効活用しています。

PER（変動しますが、ここでは、１２月末で比較しています）

2016年実績　２２．３７

2017年予想　２３．９９

2017年実績　２７．０２

2018年予想　２０．８６

2018年実績　２３．５５

2019年予想　２２．２６

PERが２０倍超えていますが、業績好調である事を考えると、妥当なPERでしょうか。

BPS（一株当たりの純資産）（上表の１株当たりの株主資本）

2017年実績　ー４．１２

2018年予想　ー５．７３

2018年実績　ー８．１５

2019年予想　ー１１．２８

発行済株式数（１００万株）

2016年　819

2017年　794

2018年　767

発行株数が少ない。

キャッシュフロー

年	営業CF	投資CF	財務CF	現金同等物	フリーCF	営業CFマージン
15	6539	-1420	-735	7685	5119	25.73
16	6059	-981	-11262	1223	5078	24.61
17	5551	562	-5311	2463	6113	24.33
18	6967	-2455	-5950	866	4542	33.14