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EU プラ食器禁止(政治力が機能しているEU)。ゴミ問題から見える欧州委員会の指導力。

1 ゴミ問題からみえる欧州委員会指導力

 

2018年5月29日(火曜日)の日本経済新聞より

 

 

EU プラ食器禁止

ストローなど 海洋汚染防止へ提案

 

欧州連合EU)の欧州委員会は、5月28日に、ストローなど使い捨てプラスチック製品を禁止する新ルールを、EU加盟国と欧州議会に提案した。欧州委員会は、2018年1月、2030年までに、使い捨てのプラスチック容器・包装を域内でゼロにする目標を掲げた「プラスチック戦略」を表明しており、今回の提案は実現に向けた具体策となる。

 

欧州委員会によると、プラスチックごみは大半が使い捨てで、埋め立てや焼却に回され、リサイクルされるのは3割未満にとどまる。海上を漂うごみの85%がプラスチックで、海洋生物の生態系に悪影響を与えるなど問題が深刻化している。

 

新ルールでは、プラスチックに代替する製品を安価に入手できる場合は、プラスチック製品の市場での流通を禁じる。具体的には、海洋汚染への影響の大きさが指摘されているプラスチック製ストローに関し、紙製などの環境への負荷が低いものに切り替えるよう求める。

 

このほか、プラスチックを使用した綿棒やフォーク、ナイフ、スプーン、皿、風船用スティックなどの流通も禁止する方針だ。プラスチック製漁網や漁具については、ごみ収集や処理の費用負担をメーカーに求める。

 

さらに、EUは、加盟国に対し、2025年までに使い捨てのプラスチック製飲料ボトルの9割を回収するよう義務付けることも提案した。

 

プラスチック製品を巡る新ルール導入には、加盟国と欧州議会の承認が必要になる。切り替えに伴うコスト増を巡って、食品業界からの反発も予想され、産業界との調整も必要となる。欧州委員会のティメルマンス第一副委員長は、5月28日の記者会見で、2019年5月の欧州議会選挙前に、提案実現への具体的な進展を示すよう求めた。

 

EUが、プラスチック廃棄物の削減を急ぐ背景には、これまで欧州からのプラスチック廃棄物の主要な受け入れ先となってきた中国が、今年(2018年)1月、環境規制を強化し、輸入禁止に踏み切ったことが響いている。

 

漂流ゴミのほとんどはプラスチックです(上記:海洋を漂うゴミの85%はプラスチック)。

  

2 日本の政治力指導力はどうか(海洋ゴミ削減問題に関して)

 

日本も、数年前、プラスチックゴミ低減の方策の先駆けとして、買い物ポリ袋の有償化による削減施策を検討した事がありましたが、産業界の反対で、宙ぶらりんになり、結局、実現しませんでした。

残念ながら、日本は、政治主導で未来を描いていく、あるいは、指導していくことが不得意で、圧力団体である産業界の同意を取り付けなければ、何もできないことがある事は事実です。

「○○問題検討特別委員会」などに、産業界の大物会長、社長が、理事、メンバーの役職で入っており、意見を取り入れなければならないようになることが多い気がします。

 

3 日本の政治家は、真摯に任務を全うしようと努力していると思う

 

前段落で、政治家のことを、がんじがらめになっていて、悪いように書きましたが、そればかりではなく、真摯に政治活動を行っている議員も多くいます。

 

政治家になるには、市、区議会から、国会議員まで、選挙に勝たなければ何もできないので、票を集めることが、政治?、民主主義???になっているため、現在の政治形態のままである間は、その選挙主義を受け入れて行かなければならないです。

 

選挙は、選挙で勝つ事によって、多数の意見が指導し、進めていき、少数の意見は、陳情、議員の地元意見交換会などで、政治家が丹念に拾っていくというスタイルになっています。

 

これを読んでいる方で、「意見交換会、政治報告など、行ったことがないよ。」という方がいらっしゃいましたら、是非、一度、行かれる事をお勧めします。

政治家は、選挙で勝つために多数意見を取り入れます(現在の選挙システムでは、仕方のない事です)が、少数意見も無視する事なく、真剣に、真摯にとりあげていこうとする、情熱を感じることができました。

 

話がずれてしまいましたが、今後は、日本が世界の地球全体を考えた政策をリードして行けるように注視、協力していきたいと思っています。

 

4 漂流・漂着ゴミ

 

話は戻って 

 

「漂流・漂着ごみ」で、ウィキペディアをみると、

 

正確な実態の把握はなされていないものの海洋には無数のごみが漂流していると考えられており、それらは「海洋浮遊ごみ」と言われる。そのうち腐敗しない素材のごみ(主にマイクロプラスチック)は増加し続けて海洋生物に打撃を与えているほか、一部は海岸に漂着して沿岸地域に汚染被害をもたらしている。イギリスのエレン・マッカーサー財団は、海洋ごみの総量は1億5000万トンを超えており、毎年800万トン以上が新たに流れ込んでいると推計。特にプラスチックごみは2050年に魚類の総量を上回ると警告している。

 

ということです。加えて、マイクロプラスチックは、国内(確か淀川だったか??)淡水魚の体内からも発見され、問題になっていました。

知ると恐ろしくなる事実です。

 

 

 

 

5 ゴミ問題(2000年頃の中国長江の浮遊ゴミ)の例

 

また、現在のEUのプラスチックごみの、受け入れ先の中国のゴミ汚染も、深刻だと思われます。

古い話で恐縮ですが、2000年頃、長江の三峡ダムの建設現場を視察したのですが、長江の川面は、まさにプラスチック浮遊ゴミだらけでした。

重慶(だったと記憶している)から三峡ダム建設現場まで、クルーズ船に乗ったのですが、ゴミの中を船(客船、物資輸送船など様々)が、行き来していました。その河川ゴミは回収される事もなく、河口から海へ流れ出し、海上漂流ゴミになります。

当時の現地の中国人は、いつも通りの光景なのか、全く気にしていませんでした。

 

もう、20年近く前の話ですので、今は当時の面影がないほどに、大幅に改善されていると思います。

 

 

現在、海洋ゴミの問題は、中国だけではなく、日本も、世界中の国々も程度の差はあれ、関係、協力して、解決、改善していく問題です。

 

 

  

最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。