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数値に弱いサラリーマンの少額株式投資

米国株式、投資信託、日々の生活などについて発信します。



家計保有株211兆円(日本経済新聞(3月19日))

日本銀行の資金循環統計より(2018年3月19日発表)

 

 

1 家計保有株211兆円

 

家計保有株211兆円 

昨年末 株高でバブル期迫る

 

 

と、日本経済新聞(3/19(月)夕刊)に出ていたので、読んでみました。

引用します。

 

 

日銀が19日発表した資金循環統計によると、家計が持つ株式(非上場株式を含む)は2017年末時点で211兆円となり、1年間で31兆円増えた。昨年末にかけての株高を追い風に直近ピークだった07年6月を超えバブル期(216兆円、1989年3月末)に迫った。株式残高の増加が牽引し、家計の金融資産全体も1880兆円と過去最高を更新した。

 

 

とあったので、日本銀行の資金循環統計(速報)(2017年第4四半期)を見てみました。

「資金循環統計(速報)2017年第4四半期」のエクセル版は、細かい数値が載っていますが、詳しすぎて素人の管理人が扱うには、非常に分かりにくい資料でした。

参考図表 「2017年第4四半期の資金循環(速報)」を見ると、興味深いデータ満載でした。

日本経済新聞が書いていた部分をみると

 

2 家計の金融資産

               2017年12月末 

         前年比  残高(兆円)(構成比%)     

1 金融資産計  3.9% 1880(100.0)

2 現金・預金  2.5%  961(51.1)

3 債務証券   0.3%   24( 1.3)

4 投資信託  13.1%  109( 5.8)

5 株式等   17.3%  211(11.2)

6 保険・年金  0.7%  520(27.7)

  定型保証  

7 うち保険   1.0%  368(19.6)

8 その他   ー2.1%   55( 2.9)

 

投資信託が109兆円(5.8%)、株式が211兆円(11.2%)ありますが、現金・預金が961兆円(51.1%)と半分を占めていました。

 

家計の金融資産グラフ

 

家計の金融資産グラフ(日本銀行資料)

 

上記の家計の金融資産の増減の一覧表(数値データ)

家計の金融資産の増減の一覧表(数値データ)

 

続けて、日経新聞では、

 

 

株式の伸びは株価の上昇による影響が大きい。1年間で残高が31兆円増えたうち、株高による時価の上昇分が35.7兆円強に上る。日経平均株価は世界的な景気拡大を背景に昨年1年間で19%上昇し、含み益が増えた。

一方、株高局面で家計は保有株を売って利益を出しており、1年間で4.5兆円分売り超した。 貯蓄から投資」への流れが強まっているというより、株高で懐が温まっている面が大きく、高額品の消費を押し上げる要因となる。

投資信託は109兆円と1年間で12兆円増え、過去最高を更新した。世界的な株高や円安で投資信託の価格が上昇した。株式と投信をあわせた 「リスク資産」への投資額は、320兆円となり、金融資産全体に占める比率は、17%へと高まった。

現金・預金は、1年間で23兆円増え、961兆円だった。引き続き家計の金融資産の過半を占めている。

 

 

金融資産の株式への誘導の道は半ばのようです。

 

 

2 政府の金融負債

 

また、政府の借金を表すグラフがありました。

 

1 一般政府の金融負債

 

一般政府の金融負債グラフ

これって、政府が、1300兆円も借金があって大丈夫なの?という疑問がわきますが、形を変えて、個人、企業の懐へ入っているということですかね。

うち、1000兆円が国債です。経済の規模を維持するために、無理しまくってお金を回しているのでしょうか。金融不安による「現金引き出しパニック」でも起こってしまうと、一気に経済がガタガタになってしまうのでしょうか。

 

2 国債等の保有者内訳

 まとめのグラフ

国債等の保有者内訳グラフ

 

 国債等の保有者内訳(数値データ)

 

国債等の保有者内訳(数値データ)の一覧表

 

中央銀行(日銀)が、国債の残高を増やしまくっているのですが、これは、マイナス金利の影響? 異次元の金融緩和?のことですかね。よくわからないのですが。これって本当に大丈夫なの?

 

3 投資信託の分配金推移

 

つみたてNISA創設への問題点ともなった、投資信託の分配金変化のグラフがありました。

投資信託の分配金

 

投資信託の分配金推移のグラフ

 

2006年から2011年まで、「元本等を原資とする分配金」が2000億円ぐらいから3兆円を超える水準まで激増しています。2012年以降は、(おそらく株高の影響もあって)増加がとまり、横ばいになっています。とはいえ、2015年も3兆円をこえる元本が分配金として、毎年、顧客に支払われ続けています。

上記のように、投資信託の昨年末残高が109兆円ですが、毎年、3兆円の元本を切り崩して、分配しているということです。無分配の投信もあるのに、確かに多すぎのように思います。

分配金の多い投資信託を売る(現金化する)ならば、早い方がいいと言う訳でしょうか。

 

ちなみに、管理人は、株式は配当が多い方を好みますが、投資信託は分配金を出さない方を好みます。

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。