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高齢者の貯蓄は多いのか?少ないのか? 2017年の家計貯蓄・負債の状況調査まとめ(貯蓄・負債編)貯蓄階級別!(総務省統計局の資料からの抜粋)

 

2017年の家計調査報告(貯蓄・負債編)

平成29年(2017年)平均結果 (二人以上の世帯)

 

 

1 高齢者世帯の貯蓄状況

 

1 高齢者の貯蓄現在高の階級別世帯分布(二人以上の世帯)

 

二人以上の世帯のうち、世帯主が60歳以上の世帯(二人以上の世帯に占める割合は52.7%。以下「高齢者世帯」という。)について貯蓄現在高階級別の世帯分布をみると、二人以上の世帯全体と比べて、高齢者世帯では貯蓄現在高が高い階級にも広がった分布となっている。

そのうち2500万円以上の世帯は全体の34.1%を占めている。

一方で、300万円未満の世帯は全体の13.4%を占めている。

 

 表3−5−1 貯蓄現在高階級別世帯分布(二人以上の世帯)2017年 
世帯分布  合計 300万円未満(%)

300万円以上

〜2500万円未満(%)

2500万円以上(%)
二人以上の世帯(全年齢) 100.0 20.5 55.8 23.7
うち世帯主が60歳以上の世帯 100.0 13.4 52.5 34.1
うち世帯主が60歳未満の世帯 100.0 28.4 59.4 12.2

 

 

図3−5−1 高齢者世帯の貯蓄現在高階級別世帯分布(二人以上の世帯)2017年

 

f:id:kusunokiyama:20180706180916p:plain

 

注)標準級間隔100万円(1000万円未満)の各階級の度数は縦軸目盛りと一致するが、1000万円以上の各階級の度数は階級の間隔が標準級間隔よりも広いため、縦軸目盛りとは一致しない。

 

(参考)

図1−1−3 貯蓄現在高階級別世帯分布 2017年(二人以上の世帯)

 

f:id:kusunokiyama:20180706182154p:plain

 

図1−1−3 貯蓄現在高階級別世帯分布 2017年(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)

 

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 (詳細)上記のグラフの数値を表にしたもの
 表3−5−1 貯蓄現在高階級別世帯分布(二人以上の世帯)2017年

 

  高齢者世帯  全体  勤労者世帯 
貯蓄保有世帯の中央値  1639 1074 792 
貯蓄「0」を世帯を含めた中央値(参考値)  不明 1016 743 
平均値  2384 1812  1327 
       
 貯蓄現在高の階級(万円) 分布% 分布% 分布%
 100万円未満 6.7 10.0(出現2位) 11.8(最頻値)
100万円以上〜200万円未満  3.3 5.3 6.9(出現2位)
200-300  3.4 5.2 6.5
300-400  3.9 5.3 6.3
400-500  3.1 4.6 6.1
500-600  3.1 4.1 4.9
600-700  3.5 4.3 4.9
700-800  3.1 3.7 4.4
800-900  2.9 3.5 4.1
900-1000  2.7 3.1 3.6
1000-1200  5.9 5.6 5.2
1200-1400  4.6 4.7 5.2
1400-1600  4.5 4.1 4.0
1600-1800  3.8 3.2 2.7
1800-2000  3.3 3.1 3.1
2000-2500  8.0(出現3位) 6.3 5.3
2500-3000  6.4 5.0 3.9
3000-4000 10.0(出現2位) 6.9(出現2位) 4.4
4000以上 17.6(最頻値) 11.8(最頻値) 6.7(出現3位)
       

 

注)標本級間隔100万円(1000万円未満)の各階級、1000万円以上は各階級の金額範囲が異なっている。 

 

最頻値と、出現2位、出現3位を比較すると、高齢者世帯は、全体、勤労者世帯よりも、貯蓄額が大きい方が多い。

 

 

2 高齢者無職世帯の貯蓄の種類別貯蓄現在高の推移

 

図3−5−2 高齢無職世帯の貯蓄の種類別貯蓄現在高の推移(二人以上の世帯) 

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通貨性預貯金を400万円〜500万円(貯蓄現在高の17〜21%)の間で、漸増傾向。

定期性貯金は、1000万円(貯蓄現在高の45〜50%)以上ではあるが、割合は漸減傾向である。

生命保険などは、370〜424万円(貯蓄現在高の約17%)の割合でほぼ一定している。

有価証券は、17%をだいたい維持している。(2012年の14%から、2013〜2017年の17%前後での、割合の違いは、株高の影響ではないだろうか)

 

表3−3−2 (構成比)高齢無職世帯の貯蓄の種類別貯蓄現在高の推移(二人以上の世帯) 2017年  
  貯蓄現在高(万円)  通貨性預貯金 定期性預貯金 生命保険など 有価証券 金融機関外
2012   2146 17.8 50.0 17.5 14.2 0.5
2013   2363 18.1 45.9 17.9 17.8 0.3
2014   2372 18.4 46.9 17.1 17.2 0.5
2015   2430 19.1 45.5 17.2 17.7 0.6
2016   2363 19.5 45.6 17.3 17.1 0.4
2017   2348 21.1 45.0 17.4 16.2 0.3

 

 

表3−3−3 (金額)貯蓄現在高五分位階級、貯蓄の種類別貯蓄現在高の金額(万円)(二人以上の世帯)2017年
  貯蓄現在高(万円)  通貨性預貯金(万円) 定期性預貯金(万円) 生命保険など(万円) 有価証券(万円) 金融機関外(万円)
2012   2146 383 1073 376 304 10
2013   2363 427 1085 424 420 8
2014   2372 436 1113 405 408 11
2015   2430 463 1105 417 431 15
2016   2363 461 1078 409 405 10
2017   2348 496 1056 408 380 8

 

 

2 所感

 

高齢者は、勤労者よりも貯蓄が多い傾向がある。勤労者は負債がある場合が多いため、「貯蓄現在高ー負債現在高」の比較であれば、差はさらに広がったと思われる。

高齢者が貯蓄が多い理由は、退職金による一時所得によるものだとおもう。退職金を定期性預貯金、通貨性預貯金に預け、そのまま保持していると思われる。

今回の調査対象が、高齢無職世帯であるが、特に、年金収入が少ない世帯は、2000万円を超える預貯金があっても、お金を持っている感覚は薄いのではないだろうか。

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。