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みんなの負債額は?! 2017年の家計貯蓄・負債の状況調査まとめ(負債編)平均負債現在高は「517万円」!?(総務省統計局の資料からの抜粋

 

 

2017年の家計調査報告(負債編)

 

2018年5月18日公表

 

家計調査報告(貯蓄・負債編)ー平成29年(2017年)平均結果ー(二人以上の世帯)より

 

この統計での、「負債」とは、

 

ゆうちょ銀行,郵便貯金簡易生命保険管理機構,銀行,生命保険会社,住宅金融支援機構などの金融機関からの借入金のほか,勤め先の会社,共済組合及び親戚・知人からの借入金並びに月賦・年賦の未払残高など金融機関外からの借入金残高の合計をいう。

 

なお,負債は世帯全体の負債であり,個人営業世帯などの負債には家計用のほか事業用の負債も含める。

 

(1) 住宅・土地のための負債 住宅を購入,建築又は増改築(修繕等工事も含む。)したり,土地を購入するために借り入れた場合の借入金残高をいう。

 

(2) 住宅・土地以外の負債 生活に必要な資金,事業に必要な開業資金,運転資金などを借り入れた場合で,「(3) 月賦・年賦」以外の借入金残高をいう。

 

〔借入先〕

公的機関

住宅金融支援機構都市再生機構,住宅供給公社,日本政策金融公庫(旧国民生活金融公庫など),郵便貯金簡易生命保険管理機構などをいう。

 

民間機関

銀行,信用金庫・信用組合農業協同組合労働金庫商工組合中央金庫,生命・損害保険会社などをいう。ゆうちょ銀行,かんぽ生命保険を含む。

 

その他

社内貸付,勤め先の共済組合,サラリーマン金融信販会社,質屋,親戚・知人などをいう。

 

(3) 月賦・年賦 乗用車,電化製品,衣類など月賦・年賦で購入した場合の未払残高をいう。

 

 

親戚、知人からの借入金などは、どうやって調べたんでしょうか??

 

 

1 負債の状況

 

1 概況

 

(1)負債現在高は517万円

 

二人以上の世帯における1世帯当たり貯蓄現在高(平均値)は517万円。

 

二人以上の世帯に占める負債保有世帯の割合は37.5%。

 

二人以上の世帯の負債保有世帯に限ってみると、負債現在高(平均値)は1379万円。平均値を下回る世帯が、57.2%を占めている。

 

負債保有世帯を二分する中央値は、1080万円。

 

負債年収比(負債現在高の年間収入に対する比)は、83.8%。

 

・中央値

中央値とは、標本全てを、小さい方から順番に、または、大きい方から順番に並べた場合に、その真ん中にくる標本の値。

 

平均値は、特別に外れている値(異常値。例えば、標本値貯蓄一兆円などがあると、平均値を大きく引き上げる)によって、傾向がわかりにくくなることがある。 

 

 

図2−1−1 負債現在高の推移(二人以上の世帯)

 

図2−1−1 負債現在高の推移(二人以上の世帯)

 

このうち勤労者世帯(二人以上の世帯に占める割合50.9%)について

 

負債現在高(平均値)は794万円

負債保有世帯の割合は、54.1%

 

負債保有世帯に限ってみると、負債現在高(平均値)は1467万円。

平均値を下回る世帯が53.4%を占めている。

 

年間収入は722万円。

貯蓄年収比は110.0%。

 

図2−1−2 負債現在高の推移(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)

 

図2−1−2 負債現在高の推移(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)

 

 負債年収比は、2011年から2014年まで上昇しています。また、2017年が最高値となっています。消費増税前の駆け込み住宅購入などの影響でしょうか。

(2014年4月に、消費税増税(5%から8%へ))

 

 

 

図2−1−3 負債現在高階級別世帯の分布 2017年(二人以上の世帯)

 

図2−1−3 負債現在高階級別世帯の分布 (二人以上の世帯)

 

負債なしが 62.5%。

平均値 517万円。

負債保有世帯の中央値 1080万円

負債保有世帯の平均値 1379万円

 

 

  

図2−1−3 負債現在高階級別世帯分布(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)

 

 

図2−1−3 負債現在高階級別世帯分布(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)

 

勤労者世帯を抽出すると、

 

負債なしが 45.9%

平均値 794万円

負債保有世帯の中央値 1315万円

負債保有世帯の平均値 1467万円

 

勤労者世帯は、不動産の負債があるために、負債なしが、全体に比べ17% 低く、負債金額も、全体に比べ多くなっています。

 

 

 

2 負債の種類別内訳

住宅・土地のための負債は463万円

 

二人以上の世帯について負債の種類別に負債現在高をみると、負債現在高の約9割を占める住宅・土地のための負債は463万円。

このうち、勤労者世帯についてみると、住宅・土地のための負債は739万円。

 

表2−2−1 負債種類別負債現在高

二人以上の世帯

 

負債現在高= 住宅・土地のための負債 + 住宅・土地以外の負債 + 月賦・年賦

 

負債種類別負債現在高 二人以上の世帯

 

表2−2−2 負債種類別負債現在高

二人以上の世帯のうち勤労者世帯

 

負債種類別負債現在高 二人以上の世帯のうち勤労者世帯

 

勤労者世帯のうち、45.9%(=100 − 54.1)が負債現在高が0とは驚きました。

住宅ローンの返済が終わっている世帯が半分以上を占めているということは、40歳を少し超えたところで、住宅ローンを完済しているということでしょうか。

計画的で、確実な返済計画をもって、住宅を購入するようです。

 

3 所感

「住宅ローンが頭金なしで組める」などという宣伝文句を聞くことがありますが、勤労者世帯のうち、負債保養世帯の割合が54.1%なので、45.9%は、返済完了していることになります。ローンの完済が早く済むように、計画的に資金を準備している世帯が多いことを伺わせます。 

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。