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数値に弱いサラリーマンの少額株式投資

米国株式、投資信託、日々の生活などについて発信します。



ダウ30の8 インテル(INTC)の2017年業績。2018年純利益増大、業績急回復の予想

 

1 2018年第1四半期の業績良好

 

インテル<INTC>が4月26日に発表した18年第1四半期(12月31日-3月31日)決算(米国会計基準)は、売上高160億6600万ドル(前年同期比8.6%増)、純利益44億5400万ドル(同50.3%増)、1株当たり利益は0.93ドルだった。

【18年第1四半期実績】

売上高 160億6600万ドル(8.6%増)

営業利益 44億7000万ドル(23.1%増)

当期純利益 44億5400万ドル(50.3%増)

1株当たり当期純利益 0.93ドル

 

( )内は前年同期比 

  

2 2017年12月末決算

 

1 業績概要

 

2017年通期は、パソコンは減少したが、クラウドの波を受けデータセンターが2桁増。リストラ費用減も効き営業益が急増。ただ、税制改正に伴う費用処理で純利益は低水準。2018年もパソコンは漸減だが、データセンターが牽引。伸び一服だが営業増益。税制改正で税に恩恵、純利益は急反発の見通し。

  

2 各種の指標、他社比較、地域分布など

 

採用インデックス

ダウ30、S&P100、S&P500、ナスダック100、ラッセル1000

 

S&P格付け

A+

 

同業種内順位(全86社)(半導体半導体製造装置)

時価総額>1位

<売上高>1位

<同業種内時価総額1位>Intel

 

<ライバル企業>

ARM Holdings,Advanced Micro Devices,QUALCOMM,MIPS Technologies,AVG Technologies

 

同業種の日本企業:ルネサスエレクトロニクス東芝

  

<テーマ>

クラウドビッグデータ、IoT・自動運転、再編

 

<ブランド>

 intel CORE(CPU)

  

<株主構成>

機関投資家(70.4%)

事業会社(0%)

個人・役員(0%)

その他一般株主(29.5%)

 

<事業構成>

Client Computing Group(54.2)

Data Center Group(30.4)

Non-Volatile Memory Solutions Group(5.6)

Internet of Things Group(5)

Programmable Solutions Group(3)

 

<地域別売上高>

中国(香港含む)(23.6)、シンガポール(22.8)、米国(20)、台湾(16.8)、その他国(16.9)

  

2 業績詳細

 

単位は100万USドル

 

損益計算書 
売上高 営業利益 純利益

希薄化後

1株益

1株配
12 53341 14638 11005 2.13 0.87
13 52708 12531 9620 1.89 0.90 
14 55870 15642 11704 2.31 0.90
15 55355 14356 11420 2.33 0.96
16 59387 15084 10316 2.12 1.04
17予 61363 17768 14620 3.00 1.08374
17 62761 18375 9601 1.99 1.0775
18予 64932 19536 16594 3.58 1.16603
19予 67274 20718 17802 3.79 1.20812
20予 69865 22117 19191 4.18 1.26857

 

2013年から2020年(予測)まで、売上高、営業利益は、だいたい漸増していきます。

増配を続けており、配当性向は30%程度の予測です。(増配を続けるが、配当性向は下がっていくようです。)

 

財務

 

総資産 自己資本 自己資本比率(%) 1株株主資本(USD) 非支配持分 有利子負債 流動資産 固定資産 流動負債 固定負債
15 101459 61085 60.21 12.93  不明 22670 38320 35508 15646 24728
16 113327 66226 58.44 14.00  不明 25283 35508 77819 20302 26799
17 123249 69019 56.00 14.73  不明 26813 29500 93749 17421 36809

  

 流動比率=169%。150%を超えているので、優良企業です。固定資産が急増しています。設備投資を積極的に行い、投資キャッシュフローが大きいためです。自己資本比率は、50%を超えており、優良です。

  

指標 

 

ROE ROA 設備投資 減価償却 研究開発
16 16.21 14.05 9388 6227 12740 
17予 22.08 15.68 11913 7042
17 14.20 15.53 11497 6887 13098
18予 24.56 15.85 13299 7677 -

 

ROEは予測よりも、大幅に少ないです。総資産が大きいですが、ROAが思っていたより高率です。設備投資が大きく必要な業種だと思いますが、巨額投資を続けています。他社、他国企業との設備投資競争になっているのかもしれません。

 

PER(変動しますが、ここでは、12月末で比較しています)

2016年実績 17.11

2017年予想 12.01

2017年実績 23.20

2018年予想 14.47

 

2017年の予想PERに対して、実績が大きく、2018年予想のように20倍を切るかどうかわかりません。要チェックです。

 

BPS(一株当たりの純資産)(上表の1株当たりの株主資本)

2017年実績 14.72

2018年予想 15.97

 

 

発行済株式数(100万株)

2016年 4730

2017年 4687

 

キャッシュフロー

 

営業CF 投資CF 財務CF 現金同等物 フリーCF 営業CFマージン
15 19017 -8183 1912 15308 10834 34.35
16 21808 -25817 -5739 5560 -4009 36.76
17 22110 -15762 -8475 3433 6348 35.23

 

営業キャッシュフローマージンが、30%を超えていて、超優良企業です。安定して高率を維持しています。しかし、フリーキャッシュフローが低いことが気になります。

 

インテルの10年株価チャート

インテルの直近10年間の株価チャート。だいたい上昇傾向

 

所感

優良企業です。装置産業なのですが、競争に勝つために、巨額な設備投資を続けています。この後、業績がよいままで成長していくのかどうか、判断できません。

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。