page contents

数値に弱いサラリーマンの少額株式投資

米国株式、投資信託、日々の生活などについて発信します。



MSCI オールカントリーワールドインデックス(ACWI)とは。わかりやすい解説・説明

1 MSCI オールカントリーワールドインデックス

   

 

 1 MSCI オールカントリーワールドインデックス(ACWI)とは

 

MSCI(元々は、モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルの頭文字)は、金融サービス会社で、株価指数の算出や、ポートフォリオ分析など幅広いサービスを提供している。

 

MSCI All Country World Index(47ヵ国)は、

 

  1. MSCI World Index:先進国(23ヵ国) (1648銘柄)
  2. MSCI Emerging Markets Index:新興国(24ヵ国) (845銘柄)

 

株価指数を合成したものであり、採用銘柄は「2493銘柄」(2018年5月)

 

 

インデックスの構築のプロセスは、複雑、かつ、難解なので、割愛する。

 

ウェイト付けは、

 

ウェイト

 MSCIの全てのスタンダード指数は、原則として、浮動株調整後時価総額加重平均である。

つまり、各銘柄は、市場で取引可能な時価総額で指数に採用される。

ただし、特定の市場や産業、銘柄への自由な投資を著しく制限するような外国人投資規制が存在する場合、インデックスの投資適格性の目標が確実に達成されるよう、浮動株に同制限を使用することがある。

 

 

各市場のサイズ・セグメントの決定

 

各市場のサイズ・セグメントの決定

 

各市場について、大・中・小型株指数が算出されており、さらにスタンダード指数(大・中型株対象)やInvestable Markets Index(IMI:大・中・小型株すべてを対象)が算出されている。

 

 

グローバルで分散された一貫性のある規模別指数とするために、各市場におけるサイズ・セグメントは、以下の2つのバランスをとる必要がある。

 

  •  国の規模等に関わらず、時価総額の絶対規模に忠実。
  • 当該国内における規模分類に忠実。

 

 

時価総額の大きい、大型株が中心の指数構成になっています。また、国の規模よりも、時価総額の絶対規模を忠実に反映する設計になっています。 

 

です。

(ちなみに、下記の銘柄一覧を調べていったところ、日本株式は43位にトヨタ自動車がやっとでてきました。)

 

2 MSCI World Index

 

先進国(23ヵ国)

採用銘柄は、1648銘柄 

地域 該当国  国数
アメリカ地域  米国、カナダ   2
 欧州&中東地域 オーストリア、ベルギー、デンマークフィンランド、フランス、ドイツ、アイルランドイスラエル、イタリア、オランダ、ノルウェーポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、英国  16
太平洋地域  オーストラリア、香港、日本、ニュージーランドシンガポール  5
 合計    23

 

 

3 MSCI Emerging Markets Index

 

新興国(24ヵ国)

採用銘柄は、845銘柄 

地域 該当国  国数
アメリカ地域  ブラジル、チリ、コロンビア、メキシコ、ペルー  5
 欧州&中東地域 チェコ、エジプト、ハンガリーポーランド、ロシア、南アフリカ、トルコ、ギリシャカタールUAE  10
太平洋地域  中国、インド、インドネシア、韓国、マレーシア、フィリピン、台湾、タイ、パキスタン  9
合計     24

 

4 実際の組み入れ

 

1 組み入れ上位10ヵ国・地域

 

   国・地域 比率(%)   備考
 米国  51.9  半分以上。G7。OECD
2   日本  7.4   G7。OECD
3   英国   4.8  G7。OECD
4   フランス  3.1  G7。OECD
5   カナダ  2.8  G7。OECD
6   ドイツ  2.6  G7。OECD
 スイス  2.5  OECD
 オーストラリア  2.0  OECD
 ケイマン諸島  1.7  
10   韓国  1.5  OECD
       

 

OECD:経済開発協力機構(加盟国数:36ヵ国)

 

 2 組み入れ上位10業種

 

  業種 比率(%)   備考
 金融  18.7  
2   情報技術  17.6   
3   一般消費財・サービス  11.9  
4   ヘルスケア  11.2  
5   資本財・サービス  10.8  
6   生活必需品  8.8  
 エネルギー  8.8  
 素材  5.3  
 電気通信  3.2  
10   不動産  3.1  
11   公益事業  3.1  

 

 

組み入れ上位30銘柄

 

   銘柄 国・地域   業種  比率  備考
 アップル  米国  情報技術  2.01  
2   マイクロソフト  米国   情報技術  1.84  
3   アマゾンドットコム   米国  一般消費財・サービス  1.66  
4   ジョンソン&ジョンソン  米国  ヘルスケア  0.88  
5   JPモルガン チェース  米国  金融  0.85  
6   アルファベットC  米国  情報技術  0.78  
 エクソンモービル  米国  エネルギー  0.78  
 フェイスブックA  米国  情報技術  0.77  
 アルファベットA  米国  情報技術  0.75  
10   バークシャーハサウェイB  米国  金融  0.65  
11   ユナイテッドヘルスグループ  米国  ヘルスケア  0.62  
12   バンクオブアメリカ  米国  金融  0.61  
13   ファイザー  米国   ヘルスケア  0.61  
14   ネスレ  スイス  生活必需品  0.59  
15   ビザA  米国  情報技術  0.58  
16   ウェルズファーゴ  米国  金融  0.56  
17   ベライゾン  米国  電気通信  0.54  
18  テンセント  中国(ケイマン?)  情報技術  0.54  
19   プロクター&ギャンブル  米国  生活必需品  0.52  
20   シェブロン  米国  エネルギー  0.52  
21   インテル  米国  情報技術  0.52  
22   AT&T  米国  電気通信  0.52  
23   シスコシステムズ  米国  情報技術  0.52  
24   アリババ  中国(ケイマン?)  情報技術  0.49  
25   メルク  米国   ヘルスケア  0.47  
26   ホームデポ  米国  一般消費財・サービス  0.47  
27   コカコーラ  米国  生活必需品  0.45  
28   ノバルティス  スイス  ヘルスケア  0.48  
29   ボーイング  米国  資本財  0.44  
30  マスターカードA  米国  情報技術  0.44  
31   台湾セミコンダクタ  台湾  情報技術  0.42  
32   サムスン電子  韓国  情報技術  0.42  
33   ロシュ  スイス  ヘルスケア  0.41  
34   コムキャストA  米国  情報技術  0.40  
35   HSBC  英国   金融  0.39  
36   ディズニー   米国  一般消費財・サービス  0.39  
37   ペプシコ  米国  生活必需品  0.38  
38   シティグループ  米国  金融  0.37  
39   オラク  米国  情報技術  0.34  
40   ウォルマート  米国  一般消費財・サービス  0.33  
41   マクドナルド  米国  生活必需品  0.32  
42   アッヴィ  米国  ヘルスケア  0.32  
43   トヨタ自動車  日本  資本財  0.32  
44   ロイヤルダッチシェルA  英国・オランダ  エネルギー  0.32  
45   ダウデュポン  米国  素材  0.31  
46   トタル  仏国  エネルギー  0.31  
47   フィリップモリス  米国  生活必需品  0.31  
48   BP  英国  エネルギー  0.31  
49   メドトロニック  米国  ヘルスケア  0.30  
50   アムジェン  米国  ヘルスケア  0.30  
           

 

 

f:id:kusunokiyama:20190211230314p:plain

MSCI AWCIの15年間のチャート

 

 

 

MSCI AWCI

(配当込み・円ベース) 

MSCI KOKUSAI

(配当込み・円ベース) 

S&P500

(配当込み・円ベース) 

備考 
トータルリターン1年  -7.67%  -6.33  -2.97%  
トータルリターン3年(年率)   8.80%  7.62  10.72%  
トータルリターン5年(年率)   8.23%  8.51  11.90%  
トータルリターン10年(年率)   13.75%  14.22  16.91%  
トータルリターン10年   362.6%  378.0%  477.0%  

 

※KOKUSAI指数は、簡単にいうと、日本を除く先進国のインデックスです。

 

AWCIは、KOKUSAIに比べ、年率3年のみ、リターンが良好ですが、他の1年、5年、10年はリターンが劣っています。KOKUSAIは、新興国が含まれていないことから、先進国のパフォーマンスは、ほぼ過去10年間は、新興国のリターンを凌駕していたことがわかります。

 

また、過去10年間に渡り、米国株が好調だったため、過去10年ではいずれの期間を比較しても、S&P500が、AWCIとKOKUSAI指数よりも良好なパフォーマンスです。

特に、トータルリターン10年では、MSCI AWCIが362.6%、MSCIが378.0%に対し、米国の代表的な株価指数であるS&P500が477.0%で、大きく差をつけています。 

 

2 所感 

 

全世界に投資する、MSCI オールカントリーインデックスについて調べてみました。

パフォーマンスは、S&P500に劣っていました。

 

今後の、世界経済の成長と世界の株式市場の成長、米国経済の成長と米国の株式市場の成長をどう見通すかで、どちらの指数に連動する商品を選ぶかが分かれるところです。

 

管理人は、今のところ、手堅く両方共に投資するつもりです。

  

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。