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数値に弱いサラリーマンの少額株式投資

米国株式、投資信託、日々の生活などについて発信します。



エクソン・モービル(XOM)の2018年増収増益。2019年も増益の見通し。ダウ30の17

 

(2019年5月26日に、加筆、更新)

 

1 2019年第一四半期

 

エクソン・モービル(XOM)が2019年4月26日に発表した2019年第一四半期(1月1日から3月31日)決算(米国会計基準)は、売上高636億2500万ドル(前年同期比6.7%減)、純利益23億5000万ドル(同49.5%減)、1株あたり利益は0.55ドルだった。

 

1 2018年12月末決算

 

1 業績概要

2018年は原油高の恩恵享受。上流部門は米国が減損と税負担が響いたが、非米国が利益倍増。下流部門は採算向上したが、非米国の補修が足引く。化学振るわず、全体では微増益にとどまった。2019年は上流部門が非米国好調維持、米国も回復し収益牽引。下流部門と化学の採算改善見込む。

 

2 各種の指標、他社比較、地域分布など

 

採用インデックス

ダウ30、S&P100、S&P500、ラッセル1000、S&Pグローバル100

 

S&P格付け

AA+

 

上場市場:NYSE

 

同業種内順位(全293社)(エネルギー)

時価総額>1位

<売上高>3位

<同業種内時価総額1位>ー

 

<ライバル企業>

Chevron,Royal Dutch Shell,BP,TOTAL

 

同業種の日本企業:昭和シェル石油、JXTGHD、出光興産、コスモエネルギーHD

 

<テーマ>

原油価格の回復。連続増配36年。

 

<ブランド>

EXXON(ガソリンスタンド)、Mobil(ガソリンスタンド)、Esso(ガソリンスタンド)

  

<株主構成>

機関投資家(57.9%)

事業会社(0%)

個人・役員(0.1%)

従業員(0%)

その他一般株主(41.8%)

 

<事業構成>

 

Downstream-Non-U.S.(63.3)、Downstream-United States(34.5)、Upstream-Non-U.S.(16)、Chemical-Non-U.S.(9.8)

 

<地域別売上高>

米国(34.7)、カナダ(8.1)、英国(6.7)、ベルギー(5.6)、シンガポール(4.9)、フランス(4.9)

 

2 業績詳細

 

単位は100万USドル

 

損益計算書 
売上高 営業利益 営業利益率 純利益

希薄化後

1株益

1株配当

増配率

(%)

配当性向

(%)

12 419100 49881 11.90 44880 9.70 2.18   22.5
13 390247 40301 10.33 32580 7.37 2.46 12.84 33.4
14 364763 34082 9.34 32520 7.59 2.70 9.76 35.6
15 241406 14435 5.98 16150 3.85 2.88 6.67 74.8
16 201626 4536 2.25 7840 1.88 2.98 3.47 158.5
17予 261881 23341   14551 3.43 3.06095   89.2
17 238883 14074 5.89 19710 4.63 3.06 2.68 66.1
18予 299684 32382   20154 4.50 3.16661   70.4
18 279332 21539 7.71 20840 4.88 3.23 5.56 66.2
19予 277792 31061 11.18 19100 4.37 3.38223   77.4
20予 320546 42547 13.27 23783 5.64 3.51806   62.4
21予 277941 36334 13.07 22875 5.33 3.60381   67.6

 

2018年は、売上高、利益とも予想を下回った。売上高、利益とも2020年がピークの予想。

連続増配は36年。

 

財務

 

総資産 自己資本 自己資本比率(%) 1株株主資本(USD) 非支配持分 有利子負債 流動資産 固定資産 流動負債 固定負債
15 336758 170811 50.72 41.10 5999 38687 42623 294135 53976 111971
16 330314 167325 50.66 40.34 6505 42762 41416 288898 47638 115351
17 348691 187688 53.83 44.28 6812 42336 47134 301557 57771 103232
18 346196 191794 55.40 45.27 6734 37796 47973 298223 57138  97264

  

 流動比率=84%(2018年)。流動比率が低いです。自己資本比率は55%を超えており、長期的には安定しています。歴史ある大企業なので、1株株主資本は40ドルを超えており、資産持ち企業です。財務は、毎年、強化しています。

 

指標 

 

ROE ROA 設備投資 減価償却 研究開発
16 8.70 7.07 17632 19015 -
17予 4.64 0.28 17834 18672
17 10.74 9.29 20399 19238 -
18予 11.10 4.51 17933 18988 -
18 10.98 6.20 19686 18618 -
19予 9.96 8.97 26182 26182 -

 

ROEROAは、資本、資産が巨大なために、低い水準です。設備産業なため、設備投資が多いです。負担になっていると思います。

  

PER(日々変動しますが、ここでは、12月末で比較しています)

 

年度 PER
2016 48.09
2017予 23.18
2017 18.06
2018予 16.54
2018 13.97
2019予 18.24

 

PERが、2018年が15%を下回っていたので、お買い得でしたね。ただ、株価が業績と連動していない傾向なので、PERは一般の銘柄ほど大きな要素ではありません。

 

 

BPS(一株当たりの純資産)(上表の1株当たりの株主資本)

 

 

年度 PER
2017 44.28
2018予 45.97
2018 45.26
2019予 43.40
2019  
2020予  

 

 純資産は十分あり、申し分ありません。

  

発行済株式数(100万株)

2016年 4148

2017年 4239

2018年 4237

 

キャッシュフロー

 

営業CF 投資CF 財務CF 現金同等物 フリーCF 営業CFマージン
15 30344 -23824 -7037 3705 6520 12.81
16 22082 -12403 -9293 3657 9679 11.18
17 30066 -15730 -15130 3177 14336 12.59
18 36014 -16446 -19446 3042 19568 12.89

 

設備産業のため、投資CFが多いです。

営業CFマージンは、他のダウ30銘柄に比べると低い水準です。12%程度で安定しています。

 

エクソン・モービルの10年株価チャート

エクソンモービルの10年間チャート。株価がボックス圏

エクソンモービルの10年間株価チャート

 

エクソン・モービルの6ヶ月株価チャート

 

エクソンモービルは、ほぼ順調に株価が上がりつつある。直近は荒れています。

エクソンモービルの6ヶ月間の株価チャート

 

 

 2 所感

10年間の株価チャートを見ると、他のダウ銘柄と異なり、独自の株価変動をしています。

米中の貿易戦争、米国ー中東諸国(主にイラン)、米国ーベネズエラ、また、シリア内戦をめぐる米国とロシアの関係等、国際状況が不安定なため、原油価格の予想がつきません。また、サウジアラムコの株式公開意向等の報道があったので、不安定要素が多いです。

 

米中貿易戦争の影響と、中国の経済成長率の鈍化で、中国の原油消費量が減少し始めると、原油価格が下がる恐れがあります。原油価格が下がれば、エクソンモービルの業績が悪化し、株価が下落しやすくなります。要注視です。

  

2019年5月現在では、手放すか、買い増すか、検討中です。おそらく、最終的には、買い増す決定になると思います。

  

 

最後までお読みいただきありがとうございました。楠木山人。